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ある政治団体の政治資金収支報告書。総務省のウェブサイトで公表されているものを印刷した
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現場へ! 見えないカネ③

 東京・霞が関の総務省。地下1階の閲覧室を訪れると、すべての政治団体が提出を義務づけられる政治資金収支報告書のファイルがずらりと並んでいた。めくると、1年分の収入と支出の費目が並ぶ。

 政治団体は政党や派閥、議員個人や支援者らがつくり、全国に約6万ある。報告書の提出先は、活動する都道府県の選挙管理委員会で、広域で活動する場合は総務省だ。

 自民党の裏金問題は、しんぶん赤旗の報道を機に発覚した。それまで誰も気付けなかったのは、報告書の公開が不十分なことも一因だと指摘される。どんな仕組みなのか。

 総務省政治資金課によると、政治団体は毎年1~12月分の報告書を翌年春までに提出する。ウェブ上のエクセルシートに必要な項目を入力し、オンラインで送信できる。特に、国会議員と密接な国会議員関係政治団体(約3千団体)はオンライン提出が努力義務となっている。書式を印刷し、手書きで入力することもできる。

 しかし、大半の団体はパソコンで入力するものの、それを紙に印刷して提出している。流通や加工が容易なデジタルデータで出すことへの心理的な抵抗が一因という見方も多い。

 一方、総務省は、オンライン…

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